新製品なんでも評価し隊。vol.3

(株)パワー

iDockTM

2000/6/末で販売を終了しました。

 iDockとは、早く言えば、3ポートのUSBハブ、シリアルポートアダプタ、iMacの回転台が一緒になったものです。ボンダイブルーと、トランスルーセントのアイス色がまさにアップル純正品のようなマッチングです。動作させるにはドライバー(機器を動作させるためのソフトウェア)をインストールすることが必要で、CD-ROMで付属しています。iDockという名前は、この機器の特徴を簡潔に表しており、すばらしいネーミングだと思います。それでは早速評価していきましょう。

 まず、iDockをiMacの下に置いてUSBケーブルでiDockとiMac本体を接続します。次にCDからiDockのドライバーをインストールします。インストールは説明書を見ながらやるとすぐにできます。説明書は6ページしかないのでとても分かりやすくなっています。次にポートの設定をします。ポートの設定はiDock Setupというコントロールパネルで行います。Geo1とGeo2という端子があるので、これをそれぞれ、モデムポート、プリンタポートに割り当てます。そして、再起動すると、シリアルポートと、USBポートが使えるようになります。iDockにはパラレルポートもついていますが、現在は使用できません。

 iDock付属のドライバーのバージョンは、1.0.0でしたが、iDockのホームページにはバージョン 1.0.1がアップロードされています。インストーラーも改良されて、使いやすくなっているので、できれば、こちらを使った方がいいでしょう。1.0.1でインストールされるファイルは次の4つです。ちゃんとInstallation Logをデスクトップに作ってくれるのでどこに何が入るのか分かって安心です。

Installed file 'Macintosh HD:システムフォルダ:コントロールパネル:iDock Setup'
Installed file 'Macintosh HD:システムフォルダ:機能拡張:iDock'
Installed file 'Macintosh HD:システムフォルダ:機能拡張:iDock Firmware'
Installed file 'Macintosh HD:システムフォルダ:機能拡張:iDockToolbox'

 また、Mac OSのバージョンは8.5.1と8.6で試しましたが、どちらでも同じように使用できました。

●USBハブの部分

 USBハブの部分では、1つのUSB入力を3つに分けることができます。iDockのUSB出力ポートにiMacのキーボードを繋ぐと、キーボードからは起動できなくなります。これはiMacのキーボードが、パワーON用に普通のUSBの信号とは違う特殊な信号を使っているためで、キーボードから電源をONできるようにするには、キーボードのUSB端子をiMac本体のUSBポートに直接繋がなくてはなりません。ただし、立ち上がった後の通常のキー入力に関しては全く問題ありません。USBの機器を持っていないこともあって、あまりUSBの互換性の確認がとれませんでしたが、キーボード、マウス、VAIO用のフロッピーディスクドライブ(つなぎ方はこちら)などを接続し、使用することができました。iMac本体のポートに直接接続したときと、操作感も変わりませんでした。また、このハブはセルフパワードといって、USBポートに電源を供給できる能力があるので、フロッピーディスクドライブなどの電力消費が多い機器も接続できるようになっています。この点も安心して使用できるポイントですね。

●シリアルポート部分

 シリアルポートはGeo1、Geo2の2系統があります。それぞれをモデムポート、プリンタポートに割り当てて使用します。ただし、このポートは動作しない機器もあるようです。うちの環境では、MELCOのINT-64EDというターミナルアダプタとYAMAHAのTG-300というMIDI音源が動作しませんでした。この辺はドライバーの改良を期待したいところです。逆に、AppleのColor Style Writer 2400というプリンタと、CASIOのQV-30というデジタルカメラはすんなりと繋がりました。速度も以前使用していた、Power Mac 6100のシリアルポートに繋ぐより、高速に感じ、実に快適に使用できます。問題点としては、iDockのモデムポートを使用する設定にしておくと、内臓モデムが使用できなくなるので、コントロールパネルでモデムポートを使用しないようにして再起動させなければならないことです。この点は改良してほしいところですね。

●回転台部分

 台の高さは適当だと思います。モニタが見やすい位置に来ます。また、iDockは存在感があるので、いろいろ拡張しているな?と思わせるところもいいですね。回転部分は左右にそれぞれ30度づつぐらい回せるようです。これだけ回れば、ちょっと斜めに向けたい時に便利だと思います。また、台の上にはiMacの足がぴったりと納まるくぼみがつけられているので、安定感は非常に高いものとなっています。

●電源

 電源は、ACアダプタとなっています。iDockの中には結構空間があるので、できればこの中に電源を内蔵させて欲しかったですね。ACアダプタをたくさん使っている人にはコンセントが足りなくなるので、右のような変換プラグを3個セットで数百円でパソコンショップなどで購入できるので、活用するといいでしょう。

●ホームページにおけるサポート

 iDockで一番感心したのは、発売元の(株)パワーのホームページでサポート情報を公開していることです。動作確認リスト、F.A.Q.、質問フォームなど、基本的なことを網羅し、よく更新されているようです。これは購入するにあたって重要なポイントであると思います。特に、iDockのようなポートの相性などのある機器では自分の持っている機器が動作するかどうかは大きいので、それが確認できるのはいいと思います。

●価格

 (株)パワーのオンラインショップで購入すると2万円で購入できます。一般のお店でも2万円前後で売られているようです。USBハブ、シリアルアダプタ、回転台に、iDockならではの存在感を考えると妥当な値段だと思います。

●動作確認リスト

 動作確認のとれている機種は、発売元の(株)パワーのホームページや、製造元のNEW MOTIONのホームページに掲載されています。また、個人で非公式な動作確認リストを作っている人もいいます。こちらは公式発表ではないので参考程度に見る必要がありますが、なかなか詳細な動作リストがあります。

●要望

 現在、発売されている色はボンダイブルー1色のみです。(株)パワーのホームページでは「5色のiMacにもよく似合う」とiDockのマッチング写真を乗せいていますが、やはり各社ともいろいろな周辺機器で5色そろえてきているので、ここは5色そろえて欲しいところですね。でも価格のことを考えると難しいでしょうか?

●結論

 シリアルポートの動作確認リストの中に一つでも動作する機器を持っている人ならば、買う価値があるでしょう。シリアルポートの動作機種は、まだ多いとは言えない点が少し残念です。これでMIDIなどで使えるようになれば、完璧なのですが... ただ、iMacで、従来機種で使用していたプリンターを直接接続して使用できるというのはかなり魅力的ですね。また、部屋のインテリアとしてもかなりイイ感じです。iDockにiMacを乗せておくだけで、何か格が上がったような気がしてくる。そんな機器だと思います。

総合評価:★★★☆ (3.5)

(株)パワーのiDockホームページ

評価用機材提供:(株)パワー様

ありがとうございます。

【おまけ】 iDocked iMac iCons

このホームページでも使用した、「人気のiDockに6色のiMacを載せたアイコン」を作成しました。フリーウェアなので良かったら使って下さいね。(6色 13KB)

iDocked_iMac_iCons.lzh

 新製品なんでも評価し隊(勝手に作りました^^;)では、発売前の評価用器材を送っていただけるメーカーさんを募集します。新製品をいち早く評価してホームページに記事を載せたいと思います。もし、送って下さるメーカーさん、いらっしゃいましたらメールにてお知らせください。

mi 最愛のiMacを創る会
Copyright Taro Nakasendo,
Beloved iMac Club 1998-1999.
Nakasendo's HomePage.

戻る


無料アクセス解析用バナー